かつて音楽をアート(絵画)に変換して表現していた潮流を汲み取り、現代芸術において自身で作曲した楽曲を用いて音楽を空間に拡張し、アートに変換した。8つのスピーカーを用いた立体音響、照明の明滅・影による音の可視化、造形・オブジェによる楽曲が持つ情景の空間化が全て演者となり楽曲に対するコミュニケーションを鑑賞者に図り続ける作品。
ワシリー・カンディンスキーは音楽を絵画という芸術表現に拡張していた。この作品はポストカンディンスキー的表現として今後の音楽の拡張表現の大きなプロトタイプである共に鑑賞者の楽曲体験を新たな次元へと誘ってくれる作品である。